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【無料テンプレート】行政書士の顧客・許認可期限管理Excel|項目設計と運用ルールを全公開

公開: 2026-08-05 / 最終更新: 2026-08-06

行政書士事務所の顧客管理は、突き詰めれば「どの顧客の、どの許認可の期限が、いつ来るか」を取りこぼさないことです。建設業許可の5年更新、毎年の決算変更届、産廃の5年(優良認定は7年)、運送業の年次報告。顧客が30社を超えたあたりから、この管理は頭の中でもメモ帳でも回らなくなります。

この記事では、当サイトが無料配布している許認可期限管理Excelテンプレートの中身を、項目設計から数式・色分け・週次運用ルールまで包み隠さず公開します。テンプレートをダウンロードしてそのまま使っても、この記事を見ながら自作しても構いません。

無料DL:許認可期限管理Excelテンプレート(この記事の成果物)

まず成果物から。テンプレートは以下の2ファイル構成です。

ファイル内容
`kyoninka-daicho.csv`台帳本体。顧客1社×許認可1件を1行で管理(建設業・産廃・運送のサンプル3行入り)
`kigen-rules.csv`業種別の期限ルール早見表(建設・産廃・運送・宅建・旅行業・介護・建築士事務所・電気工事業・酒類販売)。台帳入力時の根拠資料

使い方と運用ルールをまとめたREADMEも同梱しています。CSVはUTF-8(BOM付き)で保存しているため、Excelでダブルクリックするだけで文字化けせずに開けます。

無料ダウンロードはこちら(メールアドレスのみ・30秒)許認可期限管理Excelテンプレートを受け取る

ダウンロード後、最初にやることは2つだけです。

  1. `kyoninka-daicho.csv` をExcelで開き、Excelブック形式(.xlsx)で名前を付けて保存する(数式・条件付き書式はCSVには保存できないため)
  2. サンプル3行を参考に、自事務所の顧客をすべて転記する。1顧客が複数の許認可を持つ場合は、許認可ごとに行を分ける(例:建設業許可の行+経審の行+決算変更届の行)

台帳に必須の項目設計(許可番号・決算月・満了日・アラート日・受任範囲)

テンプレートの台帳は次の13列で構成しています。自作する場合も、この項目セットをそのまま使えます。

#列名設計意図
1顧客名
2業種期限ルール早見表と対応させる
3許認可の種類「建設業許可(一般・とび土工ほか)」のように具体的に
4許可番号案内文・申請書作成時の転記元。台帳を「唯一の正」にする
5決算月決算月起算の期限(決算変更届・事業報告書)の計算起点。最重要列の一つ
6許可取得日/前回更新日満了日の計算起点
7満了日更新制でない許認可(運送業など)は「—(更新制なし・毎年の報告義務)」と明記
8申請期限(満了30日前)建設業許可など「満了30日前まで申請」の許認可用。数式で自動計算
9次回決算変更届期限決算月+4ヶ月。決算変更届のない業種は「—」
10アラート開始日(3ヶ月前)この日を過ぎたら顧客への案内・書類準備に着手する「行動開始日」
11対応状況未着手→案内済→対応中→対応済 の4段階
12受任範囲事故防止の生命線(後述)
13備考未提出の決算変更届、講習修了証の期限など個別事情

「受任範囲」列を必ず埋める理由

失効事故が最も起きやすいのは、新規申請だけ受任した単発顧客です。5年後の更新期限は、こちらから案内しない限り顧客本人も気づきません。「受任範囲=新規のみ」の行こそ更新期限の管理対象に含める。これがこの台帳の設計思想の核です。テンプレートのサンプルにも、産廃の新規申請のみ単発受任した顧客の行を入れ、備考に「単発受任のため更新案内を必ず送付」と記載しています。

サンプル3行は次の3業種を収録しており、それぞれ実務の典型的な注意点を備考に書き込んであります。

期限を自動計算するExcel数式

期限の手計算は、それ自体がミスの温床です。テンプレートのREADMEに記載している数式をそのまま載せます(満了日がG列、決算月末日がE列、前回許可日がF列にある前提。列位置は自分のシートに合わせて読み替えてください)。

日付列はすべて表示形式を「日付」にしてください。文字列のままだと数式も条件付き書式も効きません。

色分け(条件付き書式)で危険度を一目にする

「残り日数」を使って行の色で危険度が分かるようにします。設定は3ルールです。

  1. 台帳のデータ範囲全体(見出し行を除く)を選択し、「ホーム→条件付き書式→新しいルール→数式を使用して、書式設定するセルを決定」
  2. 上から順に3ルールを作成(`$G2` は満了日列の例。列だけ絶対参照・行は相対参照にするのがポイント)
  1. 「ルールの管理」で緑(対応済)ルールを最上位に移動し、「条件を満たす場合は停止」にチェック。これで対応済みの行が赤く塗られなくなります

週1回の確認習慣(運用ルール)

ツールと違って、Excelは自動で知らせてくれません。だから運用ルールとセットで初めて機能します。「毎週◯曜の朝イチに台帳を開く」を予定表に固定してください。確認は次の3点、5分で終わります。

  1. 残り日数の昇順で並べ替え、赤・黄の行を上から確認する
  2. アラート開始日を過ぎた行について、顧客への案内メール送付・必要書類の依頼など次のアクションを起こし、対応状況を更新する
  3. 新規受任と、更新完了時の満了日書き換えを反映する。更新が完了したら、その場で次回満了日に書き換える。これを忘れると5年後に事故になります

あわせて月1回、「受任範囲=新規のみ」の顧客に更新案内を出すべき先がないかを見直します。単発顧客への更新案内は、失念事故の防止であると同時に、確実な再受注の起点です。

業種別の期限ルール早見表(建設・産廃・運送・宅建・経審)

台帳に期限を入力する際の根拠として、`kigen-rules.csv` に収録している期限ルールの主要部分を抜粋します。

業種許認可・届出有効期間/サイクル申請・提出期限失念した場合のリスク
建設業建設業許可(更新)5年有効期間満了日の30日前まで失効=新規申請のやり直し。500万円以上(建築一式1,500万円以上)の工事を請負不可
建設業決算変更届毎事業年度事業年度終了後4ヶ月以内未提出だと更新申請が受理されない。業種追加も不可
建設業経営事項審査(経審)有効期間1年7ヶ月審査基準日(直前の事業年度終了日)から起算。決算後4ヶ月以内の申請が「切れ目」防止の目安切れ目が生じると公共工事を請負不可
産廃収集運搬業許可(更新)5年(優良認定は7年)自治体により受付開始・締切が異なる(3ヶ月前着手が鉄則)。講習修了証の有効期限にも注意失効=新規やり直し。期限後の営業は無許可営業
運送事業報告書毎事業年度事業年度経過後100日以内巡回指導での指摘・行政処分・増車認可等への影響
運送事業実績報告書毎年毎年7月10日まで(前年4/1〜3/31の実績)同上
宅建宅建業免許(更新)5年満了日の90日前から30日前まで(受付が「幅」で定められている点に注意)失効=新規申請のやり直し

このほかテンプレートには、旅行業登録(5年・満了2ヶ月前まで)、介護事業所の指定更新(6年)、建築士事務所登録(5年・満了30日前まで)、電気工事業者登録(5年)、酒類販売業(更新制なしだが毎年度の販売数量等報告あり)の期限ルールも収録しています。「更新がない=管理不要」ではない点、経審は通知書の受領日ではなく審査基準日から起算する点など、間違えやすい注意書きも早見表に入れてあります。

なお、受付期間や必要書類の細目は行政庁・自治体により運用が異なります。個別案件では必ず所管行政庁の最新の手引きを確認してください。

Excel運用の限界が来る3つのサイン(顧客数・担当者数・決算月分散)

このテンプレートは実務で使えるように作りましたが、Excelという道具の構造的な限界は正直にお伝えしておきます。次の3つのサインが出たら、台帳の「作り」ではなく「仕組み」を変える時期です。

サイン1:顧客数|行を足すたびに手計算が増える

決算月起算の期限(決算変更届・事業報告書)は、顧客を追加するたびに決算月を確認して数式や日付を手入力する必要があります。顧客が30社、50社と増えると、この「入力とメンテナンス」自体が無視できない業務になり、入力漏れ=管理漏れに直結します。

サイン2:担当者数|先生1人がボトルネックになる

台帳を更新できるのが先生だけ、という状態は、管理が属人化しているという点でExcel以前と変わりません。共有フォルダに置き、補助者にも更新権限とルールを共有することである程度緩和できますが、同時編集・変更履歴・「誰がどこまで対応したか」の管理はExcelの苦手分野です。

サイン3:決算月分散|「開かなかった週」が必ず発生する

顧客の決算月が分散すると、ほぼ毎月どこかで期限が到来します。一方でExcelはアラートを送ってくれないため、開かなかった週は管理が止まった週です。繁忙期・長期休暇・急な入院など、台帳を開けない週は必ず発生し、そこに期限が重なったときが事故の瞬間です。週1回の運用ルールは、この構造的弱点を人力でカバーする応急処置に過ぎません。

限界が来たら:テンプレをそのまま取り込めるツールへ

上記の限界(「手計算・手入力」「属人化」「アラートが来ない」)を仕組みで解消するために、私たちはWebサービス「許認可期限レーダー」(月額5,980円・税込予定)を開発しています。顧客と許認可を登録するだけで業種別テンプレートが期限を自動計算し、6ヶ月前・3ヶ月前・1ヶ月前に先生と補助者へ自動アラート、顧客向け案内文の下書きまで自動生成する設計です。

正直にお伝えすると、本サービスは現在開発中で、まだ利用できません(先行登録受付中)。ただし本テンプレートは、リリース時にそのままCSVインポートできる設計にしています。つまり、いまテンプレートで台帳を整えておくこと自体が、将来の移行準備になります。先行登録(無料・メールアドレスのみ)いただいた先着50事務所には、創業メンバー価格(月額4,780円・永年20%オフ)を適用予定です。

サービス詳細・先行登録:許認可期限レーダー 紹介ページ テンプレートのダウンロードがまだの方:無料で受け取る(メールアドレスのみ)

また、「そもそもExcel以外の選択肢(士業専用ソフト・kintone・汎用CRM)と比べてどうなのか」を検討したい方は、費用と期限管理対応状況を整理した比較記事をご覧ください。→ 行政書士の顧客管理ソフト比較|Excel・既存ソフト・SaaSの費用と「期限管理」対応状況

許認可期限 管理テンプレート(無料)

建設業許可の5年更新、決算変更届、経審、産廃、運送の年次報告。顧客ごとにバラバラな期限を1枚で管理できるExcelテンプレートを無料で配布しています。

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免責事項:本記事およびテンプレートに記載の法令・期限に関する情報は執筆時点(2026年8月)のものです。有効期間・受付期間・必要書類の運用は許認可の種類や所管行政庁・自治体により異なります。実際の手続きにあたっては、必ず所管行政庁の最新の手引き・案内をご確認ください。テンプレートの利用により生じた損害について、当方は責任を負いかねます。